「炊き出しに公園が使えないなら私有地を使えばいいじゃない」 - 法華狼の日記に対して、はてなブックマークで下記のようなコメントがあった。
id:midorukun 最後まで流れ追ったか?そのエントリーの後できょうもえ氏は公共の場所で公園以外に炊き出し可能な具体的な場所あげてるじゃん。後、彼が批判したのは公園を解放してもらうにも別なやり方あるやろって事だろ
リンク2015/01/05
おそらくid:kyoumoe氏の下記エントリのことだろう。
小馬鹿にされながら質問に答えるこの気持ちがみんなに届けばいいのに - 今日も得る物なしZ
自分で探せって思うわけですが、それなりに敷地があって慈善活動に理解がある場所って考えたら寺院とか教会とかの宗教施設とかがいいんじゃないですか。
あとはどこですかね、他の地域の年末炊き出しで使ってる場所とか参考にしたらいいんじゃないですかね。
http://homelessness-library.org/
NPOの施設、駅前広場、庁舎、食堂、支援の会事務所、川沿い、教育会館、いろいろありますね。
君らその辺打診したの?
使わせてくれませんかって聞いた?
まず、途中にリンクしてある「ホームレス資料センター」で、東京で相談を受けつけている団体は「つながる総合相談ネットワーク東京(WAM社会福祉振興助成事業)」「ホームレス総合相談ネットワーク」のふたつで、シェルターを提供しているのが「「ふとんで年越し」プロジェクト」のひとつ。
その「ホームレス総合相談ネットワーク」は渋谷区の公園閉鎖に対して、下記のような声明を出している。
渋谷区の行う炊き出し等に対する廃除についての当団体の見解: ホームレス総合相談ネットワーク★つれづれブログ
情報によると、渋谷区で共同炊事等の支援活動に対する廃除が行われているようだ。あってはならない暴挙だとしか言いようがない。
我々は、2012年6月11日同じく渋谷区が行った同時多発廃除に対して、2013年3月21日に日本弁護士連合会宛「人権救済申立」を行っている。
もともと下記のように「ホームレス総合相談ネットワーク」は「のじれん」の活動に参加していた。
なんでも相談会@美竹公園(5/5): ホームレス総合相談ネットワーク★つれづれブログ
5月5日は、のじれん・せいこうかい合同「なんでも相談会@美竹公園」にて、当ネットワークが法律相談を担当しました。
9件の相談があり、多くの方が連休明けに生活保護申請をすることとなりました。
「ホームレス資料センター」に書かれている範囲の情報を、「のじれん」が検討していないという発想がよくわからない。検討していないという想像で提示したものが、「具体的な場所」といえるだろうか。
そして「敷地があって慈善活動に理解がある場所って考えたら寺院とか教会とかの宗教施設とか」という提示は、順序が逆である。渋谷区公園閉鎖に対する「のじれん」の抗議内容をよく読めばわかる。
のじれん-渋谷で路上生活者支援をしています
渋谷では1998年より毎年、年末年始、役所の窓口が閉まる間、渋谷周辺で野宿生活を強いられている貧困者たちみずからが、年を越すための炊き出しと集団野営の取り組みを行ってきました。年末年始は福祉行政が停止し、飯場や派遣の寮など住み込みの仕事が途切れ、教会やボランティアの炊き出しも休止するため、多くの失業者が路上での寝泊りを余儀なくされるもっとも厳しい時期です。
「のじれん」とは支援者だけでなく当事者も参加しているわけだが*1、その活動の発端は年末年始に教会の炊き出しも休止したためだという。
支援団体が公園で活動するからホームレスが集まるのではない。社会から排除される過程で、かろうじて踏みとどまろうとする場所のひとつが公園なのだ。