法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『烈車戦隊トッキュウジャー』第20駅 笑顔は危険

今回の怪人は、笑ったものがバネでふっとばされる空間を周囲に作るらしい。そこで人間を笑わせることで攻撃し、闇を回収するという、回りくどいにもほどがある作戦が展開される。
バネでふっとばす空間では敵味方の区別がないし、ふっとばした人間から闇をまともに回収していないのだが、その無駄なバカバカしさこそが楽しい。


個別のネタでは、なんといってもゴー☆ジャスの存在感がすごすぎる。『特捜戦隊デカレンジャー』のダンディ坂野のように怪人の人間体というわけではない。かといって物語とかかわりあるゲストキャラでもない。名前すら紹介せず、ただ敵の能力でネタを披露し、何のドラマもなく消えた。戦隊から「誰だよ?!」と突っ込まれすらしない。芸人のキャラクターの完成度が高くなければできないこと。
他にも、冒頭いきなりの異性装コスプレから、関根勤のキレキレなコスプレネタ、6号のシリアスな天然ギャグまで、全編にわたるギャグで大笑いできた。滑ったギャグと面白いギャグを劇中で描いて、それぞれの評価に納得できるドラマは珍しい。
あと、ギャグに笑わない6号が遅れて笑った描写は、いささか安易にキャラクター性を殺してしまったかと懸念したが、ちゃんと納得できる真相が用意されていた。


アクションもまずまず。落胆している1号のかわりに乗り換えつづける描写も、これまでとは全く異なった使用法と演出が面白く、アクションとしての流れも自然だった。