法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『烈車戦隊トッキュウジャー』第43駅 開かない扉

今回は本筋は動かず、いくつか伏線を入れるだけの繋ぎ話。しかし、終盤に一話完結ストーリーが入るのは、展開に息苦しさを感じさせない意味もある。
今回の怪人は、敵を吸いこんで無力化するアイテムを持っている。その解決は、どのように無力化するか、もしくは脱出するかというパターンなわけだが……展開された脱出方法が物理の思考実験じみていて、納得感より困惑が大きかった。はっきり物理的にありえない描写であったほうが、まだ目をつぶって物語に集中できた。思考実験として面白くはあるのだが。あと、明らかに内部から開けられるようにしていたのが、怪人を愚かにしすぎていてマイナス。
一方、アイテムがドールハウス型で、吸いこまれたトッキュウジャー側が脱出口を探していく描写は、密室劇やホラー映画のようで楽しい。さらにロボット戦でも吸いこまれるかと思いきや、怪人ごと巨大ドールハウスに突入し、巨大ロボットの室内戦が展開されるというビジュアルが凄かった。屋内戦だけならば同じ小林靖子脚本の『特命戦隊ゴーバスターズ』に前例があるが、こちらは普通の洋館というコントラストが楽しい。