新幹部がアジトを占有し、居場所をなくして飛び出したイーラは、たまたま雷をあびて記憶を失ってしまう。
海岸へうちあげられていたイーラを助けた六花は、医師という自らの希望した進路を見つめなおす。
敵味方が心をかわす展開かと思ったが、本編を見ると少々違っていた。六花が医師という目標を再確認する物語であり、イーラへの対処も保護にとどまる。
考えてみれば、心をかわした相手を助けるのは一般人でもできること。まだ心をかわしていない段階から助けることをしいられてこそ、医師という職業を見つめなおすきっかけになる。
尺に限りがあるところ、妖精をかいすることで仲間に知られてしまう段取りを早々に処理。全てが終わった後、かすかに心をかわせたのかと臭わせつつ、語りすぎずに終わった。
次回からは敵味方に戻るとキュアエースが確認する台詞で、今回のエピソードが次回以降に反映されなくても許されるエクスキューズになるところもうまい。
田中裕太の演出も、ひさびさに『スイートプリキュア♪』登板回を思い出させる映像密度だった。
とまどう心情を暗喩するように、ランダムな飛び石にさえぎられる六花とマナ。和菓子屋でキュアエースが問題をつきつけると、人物が影色になる光源演出。広い河川敷をいっぱいに使ったアクション。