法華狼の日記

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『輪廻のラグランジェ』雑多な感想

一期時点の感想は下記エントリで書いた。
『輪廻のラグランジェ』第12話 またいつの日か、鴨川で - 法華狼の日記
season2もふくめて考えると、予想以上にきちんと伏線を拾って物語を閉じたものだと思う。激しい異文化衝突を目前としながら、温い日常を重視したロボットアニメとして、一種の批評性も感じられた。
しかしseason2の序盤は主人公の立ち位置がぶれつつ、物事に進展がないので、あまり日常アニメとしても評価できなかった。作中で連呼されサブタイトルにも用いられていた「鴨川」も、海辺にある小都市という程度にとどまり、あまり観光意欲をそそるような描写ではなかった。
ラスボスの矮小さは良い意味で個性的で、途中に正体を現した時はよくあるパターンかと思ったが、最終話の醜態は素晴らしかった。「でなければ、あの宇宙を輪廻などと名づけた意味がない」という一連の叫びは、『STAR DRIVER 輝きのタクト』最終回の「なにが綺羅星だよバカバカしい」に匹敵する。よく考えると消滅にいたるメカニズムは不明瞭なのだが、コントのような一人舞台を楽しんだ後のオチとしては、ある意味で深く納得できた。
また、作画が安定したことは前期と比べて改善したといえる。だが一方でメカアクションは独自性が欠けていき、残念だった。良かったのは終盤の変形戦闘くらいかな。