法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自民党による国民への鞭鞭アンド鞭

自民党伊吹文明元幹事長が産経にコラムを寄せていた。主に消費税増税論から民主党を批判しているのだが。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120516/plc12051607530006-n3.htm

もっとも、民主党を甘やかした自民党にも責任がある。民主党が政権を獲得したのは、自民党が自信が過剰、うぬぼれになり、国民目線で適応できなくなって嫌われたから。

消費税増税のための論理構成も違うんですよ。自民党は額に汗し、税金や保険料を納める人の立場で考え、社会保障もさらに合理化するから消費税を上げさせてほしいという姿勢です。民主党はアメをあげますからムチも受け取ってくださいという社会主義的バラマキの立場でしょ。この調整が成否のカギの一つなんじゃないかな。

手厚い社会保障のために消費税率を上げるという理屈の民主党に対して、社会保障も薄くして消費税率を上げると自民党は考えている。
その自民党案を支える「国民目線」とは何だろう。


おそらくは、しばしば人間が陥る錯誤のことだ。実際に、伊吹元幹事長はそういう観念からの「問題点」を重視し、民主党の検討案を批判している。

消費税法案の中身も問題点があるね。逆進性の解消策として民主党が検討している「給付付き税額控除」は申告しなかったり、過少に申告した人が過大に給付を受け取る可能性があり、二重の意味で努力した人がばかを見る。

主観では弱者な自分が充分な社会保障がされず、納めた税金が別の人間に投入されている。別の人間が特権で楽をしているように見えて、本当は弱者ではないと思い込む。その錯誤を「国民目線」と呼んでいるわけだ。