法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デジモンクロスウォーズ 悪のデスジェネラルと七つの王国』第49話 タイキの決断! 最強のアポロモンを超えろ!

えんどうてつやコンテで、三塚雅人演出。高橋晃作画監督に加えて、前回に引き続いて冨田与四一がクローズアップの相当数を手がけ、要所要所の画面が端麗。
クライマックスは7体合体したデジモンの線が多すぎるが、あまり動かせない代わりに撮影効果をたんねんにつけて、最後のデスジェネラルを倒したなりの重厚な画面を作り上げていた。


脚本は三条陸。善悪の心をあわせ持ったデスジェネラルを主人公が覚悟し、迷いなく倒す。倒されたことが皆に喜ばれ誰も悲しんでくれない支配者の孤独を、その善性を知る数少ない者として、倒す選択をした者として、主人公が引き受ける。
以前は倒せずに仲間を巻き込む失態にいたった相手を、きちんと過程をふんで倒すことで主人公の成長を描く、実直なビルドゥクスロマンだった。迷いをふりすてるための覚悟は、ゲームのように戦いをする子供を批判する展開で前回までにすませ、今回は倒すまで一直線に物語をよどみなく進めた手さばきも良かった。おかげでデスジェネラルの善性が途中で復活したり、主人公が仲間と覚悟を共有することに尺を使えている。