美少女魔ゐと美女ナミーのバトルということで、石川てつや作画監督の美麗な仕事が嬉しい。
強力な新カードが双方に与えられたという互角の初期状況から、作戦の違いで優位がいれかわり続けるバトル展開は面白かった。バトル中やバトル後に、あっさりして見える状況の背後に駆け引きが存在するという解説も、聞いていて納得できるところ。紫世界の決戦を紫デッキ同士でつけるというシリーズ構成も悪くない。
バトルが終わった後、異世界の住人たる魔族が例外的な人間としてダンを意識する結末もよくできている。序盤の視点人物だったためわかりにくいが、実はダンこそが主要登場人物から見てストレンジャーなわけだ。
しかし、これまでのバトルは全てナミーが魔ゐと本気で戦うためのお膳立てだった、という真相はどうなのだろう。前回感想で書いた疑問こそ解消されるものの、これでは途中で石化されていたキャラクター達の存在意義はいったい……