法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『聖闘士星矢Ω』第 56 話 心に響け!栄斗のシャウト!

「コスモが狼にもっと叫べと囁いている」


「俺の新しいサンクチュアリ」「ローリングストーン!」……いやはや、貝澤幸男という東映のベテラン名演出家が演出をつとめ、総作画監督の宮本絵美子が作画監督を担当している布陣で、なんでこういう物語を選んでしまうのか。
土属性だからロックンロールということはわかるが、その思いつきを本当に物語化してしまうスタッフの頭がおかしい。東映は忍者を何だと思っているのだ!
その上、敵も味方も作中でツッコミを入れず、シリアスな笑いをつらぬいた胆力にも唖然とした。普通は自己ツッコミ入れるたくなるだろうに。

『ドキドキ!プリキュア』第14話 夢か約束か!六花おおいに悩む!

演出は黒田成美
ちょうど『ちはやふる』の2期がアニメ化されていることもあり、競技カルタのくわしい知識を視聴者の多くが知っているところ、あからさまな間違いをせずにそれらしくアニメ化できていた。いくらエリートの物語でもクイーンとの対決が早すぎるだろうと思ったが、あくまでイベントの手合わせという設定で納得。競技カルタを模した屋内戦闘のメリハリもまずまず。
怪物化したゲストキャラクターのドラマではなく、そのゲストキャラクターと試合する予定だったプリキュアが戦闘を通して擬似的に試合するという物語展開も新しい。戦闘を通して試合をした結果、怪物化が解けた後の試合風景を省略しても不満に感じない。
今回に限らず、ゲストキャラクターの心情をきっかけにしてプリキュア側のドラマを描くという方針が、今作のキャラクター配置や怪物化設定に合っていると思う。比較的に好印象だった第10話などもそうだった。

『宇宙戦艦ヤマト2199』第5話 死角なき罠

敵味方の人間模様を描きながら物語を進め、冥王星へ突入したヤマトが反射衛星砲に翻弄されたところで次回へ引き。


冒頭、ちょっとキャラクター作画のハイライトが少なめ。悪い作画というわけではないが、これまで安定していたので目についた。
死角こそないものの使い勝手が悪そうだった超兵器「反射衛星砲」を、本来は別の目的に用いていたと位置づけたリメイク設定は面白い。現場の判断で転用することで、ガミラス社会の身分制度を表現できるわけだし、少ない手札を駆使して奮闘する姿は技術力だけではない強敵らしさが感じられる。背景が過去のヤマト宇宙と違って真っ黒な星空であるため、ビームが切り裂く映像も美しく映える。