法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

NHKがYOUTUBEで複数番組を無料配信開始

それも冒頭話だけではない。
- YouTube
アニメでいうと、『みんなのうた』の名作や、今を時めく馬越嘉彦キャラクターデザイン湯浅政明セットデザインの『カスミン』、アミノテツロ監督おけやあきらシリーズ構成の『ぶぶチャチャ』等は一見の価値あり。『YAT安心!宇宙旅行』も古風な宇宙冒険SFジュブナイルとして楽しめた*1。『コレクターユイ』は2期の方が面白かったが、配信している1期の第1話はシリーズを通して最も作画が良かったかな。

*1:声優としての椎名へきるをアニメのレギュラーで見た最後期と記憶している。この作品で倒産したグループ・タック制作でも配信できることが示されているので、他の作品にも期待ができる。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の第8話もPC面で問題あったと思う

確かに『えむえむっ!』の第8話はPC面で問題あったと思う - 法華狼の日記
少女が別の少女を守り慕われるという作中小説『妹都市』がアニメ化される時、視聴者が感情移入できないからという理屈で主人公の性別が変更されそうになってしまう。女性が女性に恋愛感情を持つ理由をアニメ制作者が真顔で問うまでは悪役だからいいとしても、主人公側がきちんと反論というか同性に恋して何が悪いのかと批判されないまま物語が終わってしまったのには頭痛がした。
そもそも、アニメでも複数の作品で正面から同性愛が描かれるようになった昨今*1、単純にアニメ制作自虐ネタとしても現実味に欠けている。
ちなみに第8話は、諸事情でアニメオリジナル展開だったらしい。その原作に存在しないエピソードで、原作にない話をアニメ化で原作者の意向を無視してエピソードをつけくわえることへの批判が描かれるという、自虐ネタとしても極めてねじれた内容。そういえば脚本の倉田英之は一時期ライトノベル作家への転向を宣言していて、アニメ脚本に戻ってきたから、その意味でも小説家として鳴かず飛ばずだった脚本家は自虐ネタだろう。しかし、そうした自虐の中にホモフォビアはふくまれない。


これらの描写が何ら疑問視されないようでは、あまりサブカルチャー界隈も石原慎太郎都知事の差別発言を笑えないのではないかと思う。
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20101204ddlk13010267000c.html

都内のPTA団体などが3日、都青少年健全育成条例改正案の成立を求める要望書を都に提出した。石原慎太郎知事は「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持ってやります」と応じた。

あくまでフィクションなので、制作者の意図と同一とは断言できないし、必ず気を配らなければならないというつもりもないが……しかし気になったことは確かなので、ここで記録しておく。

*1:ホモフォビアを内面化した作品も少なくないのが残念だが。