アンダーグの力をとりこみ、怪物化したカイゼリン・アンダーグがスカイランドにせまる。バリアにヒビが入り、キュアウィングが修復に追われる中、戦いがつづくが……
畑野森生コンテによる大規模な決戦的な情景で、そこそこアクションアニメとしては楽しめた。これまで倒してきた敵幹部の協力もベタだが、バリアが壊されたからこそ合流できた皮肉と、かつて脅威となった異世界移動能力が救出に利用される逆転は設定をうまく活用できている。
しかしドラマとしては懸念していたように弱い。現実にイスラエル首相のラビンが国内右派に暗殺されてオスロ合意がついえたことを思えば、教師役のスキアヘッドが帝国のため統治者を親子二代にわたって暗殺*1したことも風刺的なドラマといえるが、そもそも敵組織のドラマに蓄積が不足している。先述した敵幹部の合流のほうが、まだプリキュアに影響されたドラマとして成立している。
*1:先代の暗殺は確定事項ではないが。