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上記の記事について、情報をえていただけなら櫻井氏に問題はないという反応が散見されるなか、ひとつの文脈について言語学者の吉方氏がツイートしていた。
櫻井よしこは、元朝日記者の植村隆氏が、韓国の市民団体の活動を有利にするために「慰安婦問題の捏造記事」を書いたとのデマで誹謗中傷し、植村氏へのバッシング、人権侵害を煽った人物だ。その当人がジャーナリストとして、裏取引をしていた証拠が出てくるとなると、これはまさに驚愕のスキャンダル。 https://t.co/xUrpn4LMjh
— 吉方べき (@tabisaki) 2021年8月9日
櫻井よしこは、元朝日記者の植村隆氏が、韓国の市民団体の活動を有利にするために「慰安婦問題の捏造記事」を書いたとのデマで誹謗中傷し、植村氏へのバッシング、人権侵害を煽った人物だ。その当人がジャーナリストとして、裏取引をしていた証拠が出てくるとなると、これはまさに驚愕のスキャンダル。
「ゆーすけ@yoox5135」氏の要約によると、紹介記事では登場しなかった西岡氏もとりあげられており、植村氏への攻撃にも言及されていたという。
国家基本問題研究所の設立には韓国の国家情報院が支援を行い、キムヒョンヒや脱北者を紹介するなどしている。その事業に関わっているのは企画委員の西岡力。 pic.twitter.com/Uri62Uypsh
— ゆーすけ (@yoox5135) 2021年8月10日
国家基本問題研究所の設立には韓国の国家情報院が支援を行い、キムヒョンヒや脱北者を紹介するなどしている。その事業に関わっているのは企画委員の西岡力。
韓国の国家情報院からカネと情報をもらいまくっている国家基本問題研究所だが、やっているのは歴史歪曲。その攻撃とターゲットになってしまったのは、植村隆さん。 pic.twitter.com/zJegLcRjL4
— ゆーすけ (@yoox5135) 2021年8月10日
韓国の国家情報院からカネと情報をもらいまくっている国家基本問題研究所だが、やっているのは歴史歪曲。その攻撃とターゲットになってしまったのは、植村隆さん。
植村氏は名誉棄損でうったえて敗訴したが、義母の団体から情報供与されたという櫻井氏や西岡氏の主張は真実ではないと裁判所も認めた。証言者と関係が深くて録音を公開したのは当時は義母の団体と対立していた別団体だった。下記エントリの「西岡力氏の陰謀論で生まれた自己矛盾」を参照のこと。
hokke-ookami.hatenablog.com
この件では著名な法哲学者なども、「植村氏の利害相反問題」が重要な問題であるかのようにブログで主張していた。取材経緯は2015年の朝日検証できちんと説明されていたのに、なぜかそれが朝日検証の信頼性を疑わせる要点のように提示までしていた。
hokke-ookami.hatenablog.com
しかし吉方氏の指摘するように、人権弾圧をおこなうような外国の工作機関からの利益供与を正当化できるのなら、そもそも権力をもたない市民団体から情報供与されることに最初から問題などないだろう。
残念ながら、櫻井氏や西岡力氏こそが存在しない表現を根拠に植村氏を非難していたと裁判で明らかになった時のことを思うと、櫻井氏やその支持者は矛盾をつきつけられても反省しないだろうが。
hokke-ookami.hatenablog.com
とはいえ、PD手帳の報道がどこまで妥当な内容かとは別問題として、櫻井氏や西岡氏を擁護するためにジャーナリストや学者が外国から利益供与されることを許容する反応が少なくないことは、記憶しておくに値する*1。
公然の秘密とされてきたことでも、取材で裏づけして全貌をまとめ、判明した事実として報道することには意義がある。
なお、櫻井氏側は、PD手帳に対して画像で抗議文を出している。金銭だけでなく情報もふくめて支援を受けたことを否定しており、本人は不都合な報道と認識しているようだ。
jinf.jp
ちなみに、西岡氏や櫻井氏は植村氏へ取材せず「捏造」と評する記事を書いたことを、つい最近の名誉棄損裁判で正当化した。
ならば、櫻井氏もPD手帳に取材されず報じられたくらいで、名誉棄損などと反発するべきではない*2。あくまで皮肉でいえば、だが。