危険な崖を登って登校するフィリピンのミンダナオ島の子供たちや、アルゼンチンのラパ航空における謎の墜落事故などを紹介。
後者は急成長した格安航空会社ゆえ、ベテランだが注意力に問題があるパイロットを雇った結果として、警告音を聞きながら気にとめず離陸したというのが真相だった。事故そのものは愚かしく痛ましいが、普遍的な教訓がくみとれる。
他に、コンゴ民主共和国にあるニイラゴンゴ山で、溶岩湖に降りていって調査する科学者チームを紹介。溶岩がかたまった山肌はもろく、尖っていて、命綱をしていても心もとない。溶岩湖近くの火口内でテントを張ったり、さらに近づいて調査しようとして断念したり、マイクロフォンを地面に設置して低周波を観測したりといった情景も興味深い。ただ、現代ならいくつかはドローンでもう少し安全に調査できないだろうか、などと思ったりもした。
最後に、ロサンゼルス観光に来た中国系カナダ人エリサ・ラムの、謎の失踪事件を紹介。安いホテルの監視カメラに残った謎の行動や、残されたままの荷物。観光先で出会ってホテルを紹介した青年にもアリバイはあり、捜査は打ち切られたが……
2013年に起きたばかりで、いつもと違って明確な答えがないので、最後まで見てもモヤモヤした気分は晴れなかった。ホテル屋上の貯水槽で死体になっていたというかたちで、エリサの行方そのものは後日に判明したが、それが事故といわれても納得できるはずもなく……いや、現実の事件においては、ただの偶然や気まぐれにすぎなかったりすることもあると頭では理解しているが……
