法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』大どんでん返しSP

どんでん返し特集だが、特集のサブタイトルの時点でけっこうなネタバレになってしまうのが難しい。
特に、最後に紹介された犯罪の少ないオレゴン州ユージーンで少年が殺された事件が厳しい。ギャング撲滅運動のため自宅を少年たちに開放していた女性メアリー・トンプソン。その息子が殺傷事件でナイフをにぎっていたと証言しかけた少年が、ギャングの処刑方法で殺された。やがてメアリーに賛同していた少年ふたりが自首したものの、かたくなに動機を語ろうとしない……
その真相は、メアリーこそがギャングのボスであり、さからった少年を別の少年に処刑させて、組織をひきしめようとしたというものだった。実話としては意外な展開であるし、このまま映画にできそうな事件だ。もともと犯罪の少ない都市でギャング撲滅をすることが、逆説的に別の動機をうかがわせる伏線にもなっている。しかし、どんでん返しと思って見ていると、フィクションのサスペンスの一類型として予想できてしまう。


他に、航空機墜落事故で選手の多くと支えるスタッフを失ったブラジルのサッカーチーム「シャペコエンセ」の再起する姿など、良いドキュメンタリーも多かったのだが、どんでん返しかというと悩むところ。
比べて良かったのは、人生のどんでん返しとして、ちょっとした発明から大成功した市井の人々を紹介していくパート。結末が予告されていても過程に興味をもてた。