2016年は例年と違って、単純なブラック企業というより、古臭い徒弟制度ゆえの問題が噴出したような雰囲気がある。
旭プロダクションというアニメ制作会社が、アニメーターとして雇用したスタッフに農業をさせていたという報道 - 法華狼の日記
制作会社ピーエーワークスによる動画スタッフ契約解除の経緯説明にまつわる雑感 - 法華狼の日記
負債をかかえた会社も連続して出てきて、ガイナックスが1億円の返還をめぐってカラーから訴訟された件では報道もされた。
ガイナックス、庵野監督「カラー」との訴訟騒動を謝罪 | ORICON NEWS
『放課後のプレアデス』を最後に小規模なアニメ作品しか作らなくなり、分社化をくりかえしていたのはこのためだったかとも憶測されている。ただ『新世紀エヴァンゲリオン』等の版権はすでに売却しており、今回の訴訟も一種の軟着陸のためかもしれない。
『ストラトス・フォー』等のオリジナル作品で知られるスタジオ・ファンタジアは倒産にいたった。
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4232.html
もっとも、お色気路線を目指す女性キャラクターの高年齢ぶりが時代遅れになりつつあったし、オリジナル作品が消費的娯楽として完成度が高い代わりに長期的なヒットには恵まれなかったから、さほど意外性はなかった。
ちなみに代表的なオリジナル作品『AIKa』は、2016年の大災害により水没した世界でトレジャーハンティングをするという設定。しかし世界のかわりに自社が沈没してしまった。
9月に広告代理店ADKの連結子会社となっていたGONZOは、買収以前の不適切会計があったと公式に発表された。
ADKウェブサイト
とはいえ約1300万円くらいの負債が2300万円に増えたくらいで、他の報道に比べればショッキングではない*1。