法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』ウソかマコトか!? 2時間SP

インターネットで注目されているらしい映像を未検証で流す「ウソみたいな怪しい映像集」や、恒例となった「ボーダーセキュリティ」を簡単に流した後、嘘にまつわるドキュメンタリーを流していく。


「宇宙人に連れ去られた人々」は、異星人にさらわれたと主張するロンドンの人々を追う。どれも信じるに値しないものばかりだが、それが何人もカメラの前で証言するのは驚きではある。
「ウソかマコトか?! 謎の猿人」は、1977年にインドネシアフローレス島で起きた殺人事件が、実際は猿人による殺害だったと主張するドキュメンタリー。殺人犯として収監されている生存者に取材したり、実際に猿人がうつった当時のフィルムを発見したり。しかし猿人の映像は特殊メイクと明らかで、EDテロップでも事実上のフェイクと明らかにしていたらしい。
「ロシア 国ぐるみのドーピング疑惑」は2015年に明らかとなったロシア陸上のドーピング問題を、問題をほりおこしたドイツのドキュメンタリー番組で映していく。国境をこえたオリンピック不祥事のひとつとして知っていたが、ドーピングを告発した女性選手とドーピング検査をおこなっていた夫が告発した発端などは初めて知った。
ロシアのアンチドーピング機関の中核が陸連と癒着し、選手へ賄賂まで要求していたという根深さには、『MASTERキートン』の冷戦時代のエピソードを思わせる。しかもロシア一国の問題ではなく、買収問題は世界へと波及していった。しかしバラエティ番組なので、東京オリンピックをめぐる疑惑には言及されず。あくまで外国の他人事として処理されてしまったのが残念。
ソーシャルメディアの実態」は、twitterのフォロワー数やfacebookのイイネ数を売買する会社に取材し、どこに委託しているかまでをつきとめる。アカウントで多いのはインドやバングラデシュといったアジア系。そこでバングラデシュ産業工科大学に行くと、学生の半分が下請けの仕事をしていた。1日12時間もかけてfacebookのアカウントを10も運営して、集めたフォロワーにイイネを押すよう示唆する学生は、平均月収の3倍になる22000円をかせいでいるという。他に、大量の虚偽アカウントでいっせいにイイネを押すプログラムをつくった学生もいた。はてなブックマークの互助会などかわいいものだ。