ジェットによると、怪盗団ファントムもまた妖精だという。前回の失敗をとがめられたニジーのかわりに、アゲセーヌがマコトジュエルをねらうことに。それを舞台のように観戦するウソノワールたち怪盗団。
一方、正式に探偵事務所をひらくため、インテリアをそろえようとした明智あんなたちはカメリアインテリアを訪れる。そこで目にとまった非売品の亀の置物が、ふとした瞬間に消えた。誰かが盗んだのか……
初回から三連続で村山功シリーズ構成が脚本。アゲセーヌが誰に変装しているかは言動の微妙な怪しさからわかりやすいのだが、そこから名探偵が犯人を特定するロジックが予想外に難しかった。低年齢の子供向けと思ってなめて見ていると足をすくわれる。
まず盗品をどこに隠したかというシンプルな謎は演繹的にあっさり解けるのだが、その解決後の描写もふくめて散りばめた多くの情報が一点の錯誤を示しているのに、その錯誤を明確化することが難しい。視聴者には錯誤ではない情報を先に印象づけているため、逆にそのような錯誤をするのかということが盲点になる。
思えば第2話*1でニジーが失敗した時も、ニジーの視点では失敗の自覚ができないことを推理にくみこんでいた。今作のプリキュアは嘘を終わらせるだけでなく、異なった視点からは同じ出来事が違って見えるというメッセージも描いていくのかもしれない。
作画はフィリピンスタッフとの共同で、修正が甘い部分もところどころあったが画面は成立している。何より事件解決後の明智と小林の会話に作画の力をこめていて、こういうメリハリある画面作りこそTVアニメのあるべき姿だと思った。
あと、プリキュアの必殺技が、きちんと複数カットで街にあわせた背景に変更しているところも目を引いた。このシリーズの必殺技バンクでは珍しい趣向。背景の建物との対比で怪物の大きさもわかりやすく表現されている。