法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『聖闘士星矢Ω』第 3 話 仮面の掟!風の聖闘士現わる!

TVアニメではひさしぶりな松本理恵演出。ロングショットでしっかり殺陣を見せるカットが多い。架空の建造物である校舎も、きちんと立体的な舞台としてとらえている。食堂などでも引いた構図を多用して、これからしばらく主人公が活動するであろう舞台を印象づけると同時に、学生が帰省して人数が少ない空間の寂寞さも表現する。
作画監督は大西陽一で、下手な絵ではないが馬越作画とは絵柄が少し異なる。クロスにハイライトや影を入れて、これまでよりメタリックに作画しているところが特徴的か。


女性キャラクターの強さ自体は、けっこう原作の印象を残している。一方で、女性聖闘士がマスクをしている理由などは理由不明な過去の因習として描かれ、掟に縛られたくない主人公の言動を受けて打ち捨てられていく。
現代的な目線にあわせて設定を再解釈したいことはわかるが、主人公の言動一つで破られるというのは簡単すぎる感も。原作の時点で各設定が粗いため、その後日談として描いているゆえの難しさと感じられた。あまり原作や過去作品にとらわれない方が楽しめそう。
ただ、すでに聖闘士になっている青銅聖闘士が学校に通っている謎は、黄金聖闘士が2人しか残っていないという現状が語られたので、納得できた。