法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スマイルプリキュア!』第11話 プリキュアがチイサクナ〜ル!?

まるで藤子アニメを見ているようだった、良い意味で。この作品のキャラクターデザインに合わせた範囲でリアルに描かれた虫が、けっこう真面目なドラマを支えている。水たまりが粘るという、ちゃんと「表面張力」を意識したスコシフシギな理科っぽさも、リアリティを支えている。
日常内の非日常をレギュラーメンバーだけですごす展開は、案外と過去シリーズにはなかったこと。異世界に行く以外で非日常を楽しむこと自体があまりなかったと思う。虫を怖がるのは緑*1だけだが、透明な橋をわたして高所を移動するときには赤も怖がるという、メンバーの常識度の温度差も自然とあらわれていた。
プリキュアを探す妖精や、交番へとどけたマジョリーナといったお約束描写も、キッズアニメらしい安定感がある。


黒田成美コンテ、三塚雅人演出。なまためやすひろ作画監督に、原画で大田和寛他。
今回はアクションへのリソース投入量が多い。キュアマーチが最大の活躍をするだけではない。プリキュア全員が極小化して弱体化しているためか、同時に全てのプリキュアが激しいアクションを展開する。この作品では初めてだと思う。空き缶など、周辺の小道具を利用したりもしていた。同時に、ミサイルまでくりだす激しいアクションが、客観的にはロケット花火のような小規模さという、映像としてのメリハリが楽しかった。

*1:色で呼ぶな、と自己ツッコミしておく。