マコトジュエルを見事に盗んだニジーだが、怪盗団に戻らない。探すように指示された森亜るるかはニジーを見つけたが、ニジーはプリキュアを倒すことにこだわっているという。
そして小林はニジーに挑戦され、海岸に呼び出される。明智も合流し、足場のない海でツバメ型ハンニンダーと戦うことになる。空中に足場を作るって対抗するプリキュアだが……
今回も村山功シリーズ構成が脚本。横内一樹演出に玖遠らぎ作画監督で作画は整っているし、明智と小林がたがいにたがいの中にいることをたしかめあう描写などは母娘疑惑もあって印象深かった。
しかし謎解きらしい要素はなく、時差で連絡がつかなかったという前回*1の推理が戦闘後に語られるだけ。ニジーと森亜が意味深に会話していた海岸に呼び出した理由も、足場がないことが有利というだけ。
脚本先行の映像アクションでよくある、駆け引きの思考や解説で画面が止まって緊張感がとぎれてしまう悪いパターンにおちいっていた。登場人物が前面に出る順序など、文章で指示できる部分こそ整理されているが、戦闘中のドラマのための会話で時間をたっぷりとれるような状況を用意できていない。前面で戦うプリキュア自身が名探偵として思考し解説するので、解説キャラクターがアクション担当キャラクターとは違う時間の流れで説明しているという構図にもできない。
あくまで子供向けアニメなので、作戦がわざわざ謎解きのように引っぱるほど複雑ではなく、さらっと映像で見せればすむ簡単さなのも痛い。作戦が複雑で解説も楽しめるタイプのアクション作品ではない。
ただひとつキュアアルカナ・シャドウの戦闘介入だけは一瞬の描写ですませ、台詞もいっさいないが、逆に説明が不足している。介入されたニジーの反応があいまいで、介入に気づいたのかどうかすらよくわからない*2。
もちろん実際の制作経緯を知らなければ脚本がアクションをどこまで指示しているかはわからないし、シナリオにあわせてアクションシーンを作って台詞の長さなどが不自然であれば監督もふくむ演出担当が調節すべきなので、ここまで書いてきた難点は必ずしも脚本家の責任ではないのだが……だからといって難点ではなくなるわけでもなく……
*1:『名探偵プリキュア!』第5話 名探偵の大ピンチ! - 法華狼の日記
*2:戦いを劇場のように観戦しているウソノワールについては、今回のニジーは仲間にも秘密で戦っているという説明はあったので、今後に矛盾が出ないようには配慮しているとは思うが。