変身能力を失ったプリキュアが普段着で敵と相対する力強さ、その情景そのものの目新しさ。最後にプリキュアが敵本拠地へ乗り込むための驚天「動地」のギミック。つまらない繋ぎ回になりそうなところを、うまく楽しませてくれた。
今回は山口祐司コンテ。プリキュア4人の顔がオーバーラップするラストカットは残念だったが*1、落ち着いた場面も動きある場面も演出的に見所を多く作っていた。
演出処理までは手がけてなかったが、今回はアバンタイトル等で動きのない叙情性のある場面を見せていた。ちょっと舞台劇っぽい光源で。全体を通して緊張感ある画面を作るまではいたっていなかったが、打つ手のない主人公達を描く重い話をうまくしあげていたと思う。
ノイズが怪物化するシークエンスも、サンライズで活躍していた演出家らしく、手足のパーツごとに変形する様子をていねいに見せてハッタリ充分。結末で出撃する「調べの館」も巨大感あって格好良かった。
逆に、作画監督が稲上晃なのに、かなり修正漏れと思われるカットが多くて映像のバラつきが激しかった。
*1:演出として古臭すぎるし、構図も緊張感がない。
