法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『バトルスピリッツ覇王』14 燃えよブラザー! 光の覇王ルナアーク・カグヤ!/15 地獄のクリスマスイブ!? 暴風デッキ、軍師鳥ショカツリョー!

14話は大泉弟が覚醒。ただのブラコンかと思えた肥満キャラクターがオネエ言葉を使い始めたことに対し、気持ち悪いなどと否定的に評することなく、「一皮むけた」と肯定的に評し、それのみならず主人公とのバトルで勝利した。特にポリティカルコレクトネスにこだわった雰囲気ではなく、コメディチックですらあるが、それゆえ自然体な描写で良かったと思える。
思えば大泉兄も三下っぽいキャラクターデザインであり、軽薄な口調でバトルしながら、その内心では真剣にとりくんでいる様子が13話でうかがえたものだ。


この作品は、卑劣なキャラクターが1クールをすぎても登場せず、カードゲームによる世界的な危機や社会問題も今のところは存在しない。世界征服を望むのは主人公側のヒロインという描写で、むしろカードゲームと世界を繋げる思考がコメディになる世界観と確定している。
今のところカードゲームアニメで最もスポーツっぽい。敵味方が恩讐なくゲームの楽しさを純粋に追及する、それが逆に珍しくて面白い。


15話は古典的なパロディが目白押し。敵の三倍の速さに驚く主人公達がアムロとシャアの格好でコクピットに座っているイメージシーンは、サンライズ制作ならではか。ガンダムはゲーム等で子供でも知る機会は多かろうが、トナカイにされた少女がイヤミのシェーのポーズを一瞬取ったあげくに「なんじゃこりゃー」と叫ぶのは、視聴者に理解されるのかどうか……