法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『獣の奏者エリン』第20話 リランという名の王獣

前回に引き続き、異世界を舞台にしただけの学園物アニメ。『ハリーポッター』シリーズ序盤のように、主人公が魅力と才能を周囲に知らしめていく展開が、やや安易といえなくもない。
ただし幼年時代と違って、特別な環境で育ったことや高度な教育を受けてきた背景が描けているため、エリンが突出した活躍を見せてもさほど不自然ではない。エリンの発想が唯一の解決法となるのではなく、先輩トムラや教導師エサルへ先に華を持たせているので、優秀であるはずのキャラクターが少女の思いつきに負けるようなバランスの悪さがない。
トムラがエリンの才能に屈折した感情を抱く流れも良かった。トムラを優秀で性格も良い人物に描いているからこそ、屈折ぶりが強く印象に残る。