法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『フレッシュプリキュア!』第6話 消えたハンバーグ!大好きなものを守れ!!

脚本は山下憲一。まだ必要最小限のキャラクターしか存在しない分、主人公をとりまく人間関係がじっくりと描かれる。


仲違いした原因の料理当番が、もともとは母親に対する好意で始められたこと。絶縁宣言と期を同じくする母親消失は、逆に主人公の愛情を示すこと。
単純な親子愛ではなく、逆説として表現される。一筋縄ではいかないからこそ、すれ違う展開に現実味と親近感を生み、幸福な結末を御都合主義と思わせない深みを作り出していた。
敵の攻撃を退けるだけでは終わらず、戦いを経た主人公の成長をもって和解に至る流れも、ドラマとアクションを両立させていてバランスがいい。


演出は座古明史。予告映像を見て戦闘に期待していたが、それを上回る日常描写を見せてくれた。静止画で作画枚数を節約しつつ、緊張感ある映像を作り出している。たとえば母親が消失出現する前後でそれぞれ一瞬の間を置く演出など、展開が予想できるゆえに見ていて身構えてしまう。
キャラクターデザインの頭身が高いためか、作画監督を担当した河合宏之の絵柄が前作より違和感ないことも良かった*1

*1:東映作品の序盤であるため、ノンクレジットで総作画監督修正が入っているのかもしれないが。