うえだひでひと連名演出で、悪くない出来。敵が殴りかかってきた時、その巨大な腕の上をミルクが走って反撃したり、アクションで面白い演出を見せる。
脚本は村山功が担当。困ったサンタクロースを助けるという、クリスマス物語の王道にすぎないが、話の転がし方がいい。ただのクリスマスイベント回では終わらず、本筋に関わる話を無駄なく展開している。
プリキュア個々人の性格をプレゼントを渡す場面で見せることはもちろん、運び屋としての誇りを持つシロップ、目的の物が手に入らない代わりに別の珍しい物を上司に差し出そうとするエターナル幹部、それぞれの思惑が物語へ密接にからみ、シロップの記憶というシリーズ全体の謎解きにまで至る。お祭り騒ぎに加わりたがらない性格のためサンタ服を着たがらなかったナッツ描写まで、きちんと結末で回収していた。
