メカ戦闘がけっこう充実していたことや、ちゃんと前半に伏線を張ってトンチをきかせていたことは、古典的なロボットアニメのようで悪くなかった。
高橋和徳作画監督の絵もいい。原画には波風立流、他。
本編の内容は中国にあふれる偽物ネタを風刺しているが、さほど強烈な毒ではない。一時期はワイドショーで連日のように取り上げられた、安全性の高い論点であり、諸外国からの批判を恐れる中国政府も贋物の多さは懸念している。そもそも、パロディの多いリメイク作品でオリジナルの良さを謳う展開がねじれている。
もちろん、史実の三蔵法師がインドに向かう途上で現在の中国少数民族地域に入っていたこと等もふれられず。
脚本は武上純希。風刺というものの難しさを考える。