異世界から人間界へ助けを求めに来た来た読書狂ナッツの、奇矯な行動の謎を追う物語。……二期目に入って、妙にミステリじみた話が多い。
「民族衣装」「香辛料」と来て、冒頭近くで読んでいた本が繋がる動機は、謎解きは不可能だが面白い。植民地問題で他国の例しか引かないあたりが気にならなくもないが、町並みの美術設定からして無国籍風な作品であり、普遍的な問題として作品の設定にからめているので、これはこれで許せる。
『プリキュア』シリーズで現実の社会派ネタを強く入れたのは、『ふたりはプリキュア』の西尾SD初演出回以来かもしれない。
作画は全体的に低調だったが、テンポ良く構図も凝っている座古明史演出が補っており、時々驚くようなカットもあった。
戦闘の舞台が湖畔ということを活かし、敵味方の位置関係をわかりやすく示しつつ、見ごたえのあるアクションを見せてくれる。反撃開始からの空間を感じさせる殺陣が特にいい。