「やどり木で楽しく家出」は、のび太がカレーにニンジンを入れないでといい、母とケンカになる。たまたまドラえもんに誤配された秘密道具が他人の家で自由にできることから、家出を考えるが……
中期原作を2005年リニューアル以降に初アニメ化。2度目の加藤敏幸コンテ。基本的に原作に忠実で、アニメオリジナル描写はお試しでオンボロな家でカップ麺をごちそうになるくらい。
現実の他人の家にお邪魔するだけのストーリーで、洗脳に特殊な演出もないさりげなさ。そうしえ何も超常的なビジュアルが出てこないかわりに、映像のリアリティを全体的に高くしているのが良い。
家出を実感させる時間経過の描写、特に雨がやんで夕日が雲から顔を出すあたりの表現が美しい。夕日がアニメや漫画でありがちな巨大さではなく、手をのばした先にもった硬貨くらいのリアルな大きさ。
料理するニンジンなどの作画もしっかりしていて、ちゃんと芯が色分けされている。裕福な家で食べるカレーとの差別化もできていて、アニメ的な誇張にたよっていない。
「のび太の流れ星」は、2018年に放映されたアニメオリジナルストーリーの再放送。2005年リニューアル以降にしても、せめて十年以上前の作品を再放送してほしい。
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