ポーランドのソビブルにあるナチス強制収容所のひとつで、600人規模の蜂起による脱出劇があった。
ユダヤ系のロシア軍将校ペチェルスキーとユダヤ系ポーランド人フェルトヘンドラーの指揮のもと、半数の約300人が脱出に成功し、100人ほどが戦後まで生存。収容所は閉鎖された。
それを今年5月に亡くなられたクロード・ランズマン監督*1のドキュメンタリーで知った時から、娯楽化された作品も見てみたいと思っていた。
『ソビブル、1943年10月14日午後4時』 - 法華狼の日記
沈鬱でありつつ、娯楽活劇にしたてられそうな題材でもある。ペチェルスキーを主軸にしたイギリスのTV映画もあるくらいだ。未見だが、短縮編集版が2013年にDVD化されていた。
- 出版社/メーカー: 有限会社フォワード
- 発売日: 2013/10/25
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る
ペチェルスキーは亡くなっていると映画で言及されていたが、元素材が撮影された後の1990年までは存命だった。脱走後もパルチザンに参加したり、捕虜となったことを戦後にソ連で問題視されて収容所へ送られたり、数奇な運命をたどったらしい。
TVムービーはあったが、ついにロシアで新しく映画化され、『ヒトラーと戦った22日間』の邦題で公開されるという。俳優のコンスタンチン・ハベンスキーが主演とともに、初めてメガホンをとり、脚本も担当。
映画『ヒトラーと戦った22日間』公式サイト
現在のロシア映画の規模ならば、間違いなく映像は見られるものになるだろう。反乱を指揮したペチェルスキーが戦後のソ連で冷遇された歴史から、たぶんナショナリズムも強すぎない内容になると期待できる。