法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』絶景!箱庭ソーメン流し/半分の半分のまた半分…

少し前から告知されていたドラえもんのリアルイベントが、今回はくわしく紹介。


「絶景!箱庭ソーメン流し」は、骨川家でおこなわれた流しそうめんイベントで、のび太は少しもつかむことができなかった。そこで大自然のなかで流しそうめんを楽しもうとするが……
高橋悠也脚本によるアニメオリジナルストーリー。善聡一郎コンテに志村隆行作画監督で、たっぷり尺をつかった長いカメラワークで、雄大なパノラマ感を見事に表現していた。
実のところ、きちんとアマゾン等の大自然を絵として再現しすぎて、明らかに流しそうめんに向いていない水の濁りぶりまで表現されているのだが、手段と目的が混同されるギャグと理解すれば許せる。そもそも、そうめんを食べることに成功する局面がないし、アニメオリジナル恒例のミニサイズ冒険譚*1のひとつととらえるべきだろう。
スネ夫のび太を邪魔しないことも珍しいが、それが箸をうまく使えないという問題を浮きあがらせ、のび太が今回に解決すべき課題として物語の筋がとおる。意外と悪くない回だった。


「半分の半分のまた半分…」は、切ったものを何でも半分サイズに分割できる秘密道具が登場。のび太は自分自身を分割して、同時に複数の行動をとろうとするが……
約十年前にアニメ化*2された原作短編のリメイク。寺本幸代がひさしぶりにコンテを切って、そつなくまとめている。
ほとんどの描写と展開が原作通り。アニメオリジナル描写といえば、コンタクトレンズを落としたのが叔父ではなく従兄弟になっていることや、ジャイアンスネ夫も秘密道具を活用しようとする場面があることくらい。
原作既読であれば良くも悪くも引っかかるところはなく、しかし野球などでしっかりアニメーションらしく動かしていて、映像化として理想的な回だとは思う。