法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

韓国デマサイトが赤字になったのは、はてな運営が初期にきちんと仕事をしたからで、野放しな場所であれば黒字になった可能性も高いのでは

偽ニュースサイト「大韓民国民間報道」の作成者に、「BuzzFeed」がインタビューしていた。
「ヘイト記事は拡散する」嫌韓デマサイト、運営者が語った手法
インタビュー記事タイトルにあるように、作成者自身は広告収入のため注目が集まる韓国を標的にしただけで、「好きも嫌いもない」ないと語っている*1
サイト作成を思い立ったのも、米国大統領選で偽ニュースサイトで高収入をえているという情報*2を見てからのことだという。


そしてインタビュー記事ではPVや広告収入についての具体的な数字も語られていた。

1度目は、2016年11月末。「はてなブログ」の有料サービスを用い、「大韓民国現地ニュース」というブログを作成した。

管理画面を見せてもらったところ、最初の「大韓民国現地ニュース」では11月26日〜12月7日まで、計約19万6千PVを獲得している。

一方、ブログツール「WordPress」を利用した「大韓民国民間報道」では、1月17日から26日までで約17万PVだ。

どちらもサイトをたちあげた初期なのに、すぐ1日2万PVくらいを出せるようになっている。既存の情報の引用や転載すらせず、1記事につき30分くらいしか手間をかけていないというのに。
PVと広告収入の比率は一定ではないが、うまく広告を配置したりすれば1PVにつき0.2円くらいは出せると聞く*3。表示する広告を変えれば月収10万円くらいで安定した可能性もあろう。たとえサイト作成が1日がかりだったとしても、無職の収入源としては悪くないと感じる人も多いはずだ。


サイト作成者自身は赤字と語っているが、はてなブログの有料サービスに契約し、それが規約違反で閉鎖されたからにすぎない。

「収益は5千円くらいですね。はてなブログに支払ったのが1万4千円ですから、赤字ですよ」

ここで語られている1万4千円とは、40%割引な2年コースの場合。様子見で1ヶ月コースを選んでいれば千円だったので、小遣い稼ぎとしては充分なくらいだったろう。
事実、おーぷん2ちゃんねるでのサイト作成者らしき書き込みを見ると、それなりに収入に期待ができるかのような発言もしている。
韓国デマサイトの管理人やけどもBuzzFeedの記者からDMがきた。

573 :名無しさん@おーぷん :2017/01/25(水)11:21:36 id:hgo ×
>>554
優秀なエンジニアやったら技術サイトとかでアフィやってどうぞ

583 :名無しさん@おーぷん :2017/01/25(水)11:22:21 id:vCA(主) ×
>>573
あれめっちゃ稼ぐのに時間何かるんや
稼げるようになるまで3ヶ月とかかかる
デマサイトなら1週間や

さらに収入の細かな内訳も書きこまれていた。なぜかアフィリエイトでの収入は驚くぐらいに少なく、ほとんど電子書籍の収入という。

926 :名無しさん@おーぷん :2017/01/25(水)11:58:21 id:vCA(主) ×
>>913
韓国デマ本の総収入が5000円いくかいかないか
アフィリエイトが500円ぐらい
出費が17000円ぐらい


-12000円ぐらいの赤字やな

実際にAmazonKindle本を検索してみると、いかにも差別や憎悪を扇動するような、デマゴーグと呼ぶしかない多数のコンテンツが流布されている*4

思えば書店でも内容を使いまわしたデマゴーグ書籍が平棚にならんでいるものだ。広告での間接的な収入を期待せずとも、差別的なデマゴーグがそのまま商品になってしまうということか。

*1:もちろん、偽ニュースを流布しても自身の良心が痛まない標的を選んだのだろうから、憎悪や差別が向けられても許容できる対象として韓国をみなしていると解釈すべきだろう。

*2:マケドニアの若者が米国向け偽ニュースサイトを作成している事例を「BuzzFeed」も記事にしていた。フェイクニュースが民主主義を壊す Facebookが助長したその実態

*3:広告収入に興味があるユーザーをひきつけるため、意図的に過大申告しているサイトも少なくないらしく、確信できる情報はえられなかった。ちなみに、このブログもgoogleアドセンスをはっているが、はてなダイアリーの広告表示を制御することが目的で、広告収入が期待できるスマートフォンや携帯電話向けの広告は非表示にしているので、1PVにつき0.05円くらいの比率にとどまっている。

*4:どのような思想を持っていても、さすがに信者でなければこのKindle本をデマゴーグと感じるだろう。