法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『相棒season15』第4話 出来心

悩み相談のNPOを装って、平井という男が美人局をおこなっていた。今日も気弱そうな男をつれて金を引き出しにいく途中、ひったくりに出会う。
平井がひったくりをつきとばす瞬間、たまたま杉下も近くにいたが、名乗りもせず消え去った“ヒーロー”に不信をいだく……
一方、伊丹は絞殺された女性を捜査していて、一週間前に女性が絞殺された事件と似ていることに気づく……


山本むつみ脚本らしい、陰惨な事件のわずかな光から人生の救いを見る、そんな物語。
コントのように美人局がおこなわれる今回は、2時間ドラマのような印象がある。名乗り出ないことから怪しいと考え、映像に残された方言を解読して平井の正体にせまっていく杉下たちも、古い刑事ドラマのよう。
連続殺人事件と美人局事件の関連がわかりやすいので、謎解きの興趣は弱い。ただ、最後の最後まで伊丹の捜査とはかかわりなく物語が進み、杉下は詐欺事件の追求に終始したのが面白いコントラストではあった。あと、美人局事件の被害者を最初は青木と見間違ったが、杉下がNPOへ誘導したところ青木も美人局の獲物となり、結果として囮捜査になったオチで納得した。