「合体」としつつ、前後の番組と短い時間を融通したり、ナレーターが変わった程度。基本的には通常形態と変わりなし。
ただ、今回に特集された自然現象はどれも視覚的におもしろく、興味深い内容だった。
たとえば西部劇によく出てくる転がる枯草ダンブルウィードが、例年にない水不足と強風でニューメキシコ州の街路を埋めつくしたり。カナダのハドソン湾において、例年より凍結が遅かったため残留していたシャチがとりのこされ、呼吸しようと小さな穴へ交互に顔を出していたり。
イルカのジョジョをめぐる保護活動も、野生動物への過剰な思いいれが番組で紹介された範囲では少なくて、妥当な範囲の行動に見えた。
また、文明と非接触な生活をつづける少数民族「マシコ・ピロ族」*1との出会いは、以前に放映されたようなフェイクのような情景であったが*2、以前から周囲の民族との接触がわずかながらあり、あくまで外部に敵対的なだけらしい。
「非接触部族」マシコ・ピロ族、頻繁に出没の謎 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
巷で言われるほど謎が多いわけではない。ペルーに住む推定600〜800人のマシコ・ピロ族は、同国南東部の先住民族と、何度か接触しているのだ。
昨年からマシコ・ピロ族の出現が急激に増えており、同時に攻撃性も増している。その結果、ペレス氏の死や2つの村の撤退などが起き、ペルー政府が介入するまで事態が発展している。
番組でも危険性が描かれていたが、同時に文明を求めて近づいてくる姿も描かれた。むしろ現在では孤立して長い民族として、外部の感染症への免疫をもたないことによる病気の流行などが懸念されているという。
*1:ナショナルジオグラフィック記事によると「マシコ」には野蛮人や野生人という意味があり、民族側からは好まれないという。兄弟や同郷人の意味をもつ「ノモレ」という言葉で呼ばれるのを好むそうだ。
*2:『世界まる見え!テレビ特捜部』ウソかマコトか!? 2時間SP - 法華狼の日記のようなモキュメンタリーや、詐欺事件も紹介されたことがある。