福島直浩脚本。今敏監督の遺作として注目されながら制作が中断している『夢みる機械』でシナリオの補助などもしていた*1。BONES作品では『二十面相の娘』に参加。
今回もベタなロボットアニメらしいプロットが決まっていた。Aパートの水泳描写で起きた小さなドラマが、Bパートのロボット戦で回収される。ただし、敵を倒すアイデアの伏線が前半の日常描写にあるという古典的な展開ではなく、敵を倒した後の仲間とのやりとりで回収といったところ。
圧壊の恐怖と戦いながら水中戦する展開など、舞台の変化にともなってアクション演出にもバラエティが出て、エンターテイメントとして良かった。
非人間的な敵「シークレット」とのみ戦う主人公と並行して、「日本」*2内の政治的な策謀も描かれる。
各勢力の立ち位置や、シークレットについて作中で認識されていることと実態の差異が、自然に物語の展開にそって説明された。
そうした異なる次元の対立が、主人公の独断行動にともない、海岸で視覚的に重なる描写も、映像作品として楽しめた。
ただ、相変わらずトゥルースがトリックスターすぎる。ここまではロボットアニメとしての本線が素直に出来ているだけに、どのようにトゥルースを位置づけるべきか迷う。トリックスターが状況をひっかきまわすのは本線がマンネリになった後でも充分だろう。
姿かたちを自由に変える能力と超人的な戦闘能力をかねそなえているのも万能すぎる。今作の主人公機は制限された能力しか持たず、泥臭い戦闘が魅力なのだから、敵も泥臭くあってほしい。『交響詩篇エウレカセブン』ならば主人公機が万能だったから、トゥルースくらいの能力がちょうど良かったかもしれないが。