三塚雅人演出に赤田信人作画監督。一定の物量が要求されるアクションをきちんとこなすスタッフではある。そこはそれなりに良かった。
しかし今回もブルーの問題を放置したまま、ブルーの正しさを前提に物語が進むから、画面にのめりこめないことはなはだしかった。
ブルーの特別になりたいというミラージュを肯定し、特別になれなかった痛みを引きうけたキュアラブリーが、誠司の特別であることを言外に否定する、地獄のような展開……せめて逆だろう、作品で描く順序が。
かといってレッドにオルタナティブな期待ができるかというと、ブルー以下のダメな神として踏み台にして終わらせそうな雰囲気が強い。踏み台にしようにも高さがマイナスだと、乗ろうとすれば地面の底に沈むだけなのだが。