法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『神撃のバハムート GENESIS』episode07 Anatae,Part 2:The Storm Rages

腹ペコなアーミラが城を徘徊しながら食糧をあさる一方、悪魔の軍勢が城壁を突破していた。そしてアーミラを見捨てられないファバロとカイザルの前に、父の仇アザゼルが現れる……


わかりやすい見どころは巨人同士の戦い。3DCGを使いながら重量感も巨大感もあり、エフェクトで手描き作画の魅力も味わえる。ジャンヌとパズズの戦闘もドラマの主軸ではないのに力がそそがれ、空中に足場を作るというアイデアでリソース以上の面白さを引き出していた。
ファバロとカイザルの戦いは城内の密室で、映像的な変化があって全編戦闘なのに飽きさせない。そしてその密室が崩されてカイザルを光が包みこむ瞬間、アザゼルに勝利する。ここで物語と映像のカタルシスが一致する。ジャンヌの戦闘もドラマの主軸に収束する。
ファバロとカイザルの和解などはベタだが、「父の仇」をめぐる温度差が描けていて、ちゃんと人格が映像から立ちあがっている。定石の良さだ。


絵コンテの小林寛は、さとうけいいち監督とは『TIGER & BUNNY』から縁がある。やたら映像に力を入れた作品で腕をふるっていることが多い。
上述の光を用いた戦闘描写は脚本段階の指示と思っていたが、下記エントリを読むと、演出家の特徴も関係しているのかもしれない。
アニメ演出家・小林寛の構図に酔いしれる - OTACTURE


部屋を(わざと)暗くして、窓から射し込む光と人物を強調する演出。

格好良い!小林さんの構図はとにかくどれも格好良いのです。

こういった極端な光影でなくとも、画面を暗くしたり、

光と影の境界を意識させるような演出は良くされる印象です。