法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『アイカツ!』の卒業式で大笑い

また『さくら荘のペットな彼女』に対して、しょうもない与太が飛ばされているらしい。
不可解な“原作改変”繰り返し、視聴者を挑発し続けた『さくら荘のペットな彼女』いよいよ最終話|日刊サイゾー

 先日放送されたばかりの第23話「卒業式」において、原作では描写されていた国歌斉唱シーンおよび式次第から「国歌斉唱」の項目が削除され、日本の学校なら本来掲げられて然るべきである日本国旗が描かれていなかったせいだ。

やれやれ戦時中かよと肩をすくめつつ、たまたま見ていた『アイカツ!』が、くしくも同じ第23話の「アゲハなミューズ」で卒業式を描いていた。
http://movie.dogatch.jp/episode/24267
こちらの主人公は送る側だが、そのアニメとして割り切った清々しい描写に、薄っすらとした笑みがこぼれてしまった。
この作品は、アイドル養成の名門校「スターライト学園」へ通う少女達を描いている。芸大付属高校を舞台とした『さくら荘のペットな彼女』に近い。そうした芸術を学ぶ学園らしく、卒業式において主人公達がアイドルらしいライブを卒業生達の前で披露する。

この空間のどこにも日の丸はかかげられていない。というか、それ以前の問題である。もちろんライブで歌っているのは君が代ではなかった。


もちろん、3DCGで描かれた華々しいライブ空間は、サイエンスファンタジー的なそれではある。前後して、一応それらしい卒業式の風景も描かれていた。

しかし見てのとおり、やはり日の丸はかかげられていなかったし、それどころか校旗のたぐいも見当たらない。国歌を斉唱する場面もない。
正直いって、これはこれで何もなさすぎて映像としてさびしいものを感じたりもするのだが、前後して国旗国歌が描写されないことに因縁をつけられる騒動が起こされているで、まあいいかと苦笑いできたのだった。もともと映像のリアリティにこだわった作品でもないのだし*1
いずれにせよアニメーションは現実の複製ではない。必要に応じて誇張し、あるいは省略するものなのだ。

*1:そう思って見ていると、芸能にまつわる時事ネタを軽やかに物語として処理することも多く、意外とあなどれない脚本ではある。私個人は映像の弱さがどうしても気になってしまい、高評価はできないが。