法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『バクマン。2』第7話 生死と制止

前回から身体を壊して入院してまでマンガを書きたがる主人公達には共感しづらかった。身体を壊してまで今をせいいっぱい生きようとする態度は、今回の作中でふれられているようにスポ根のそれでしかない。
連載が中断すると順位が落ちることを恐れる漫画家が、仕事を落としたがらないのは理解できる。しかし未成年を働かせていたことを悔いる編集部にも共感しやすいし、何より編集者の意見が主人公の意思を尊重する方向へまとまっていくことには違和感がありすぎた。


ただ、今回の漫画家集団ボイコットを見て、少し考えが変わった。原稿を上げつつも、それを渡すことを拒否したりする。そもそもボイコットを始めても、ある程度の書き溜めが編集部には渡っているはずなので、一週間くらいは足並みがそろわないだろうに。
今回のボイコットを見ると、原稿は漫画家の物であるという権利の主張に思えてくる。人気が下がれば打ち切られるし、契約をかわしたことの縛りもあるが、漫画家が断れば連載中断もできなければおかしい。
たとえば原稿紛失とか連絡しないままの改変とか、よく聞く編集部とのトラブルを題材にすると、フィクションですまされない生臭さが生まれてしまうかもしれない。だから主人公側にも体調管理できなかった責任があるという形で、あえて共感しにくい描写にしたのかもしれない。気のせいかもしれないが、そう思った。


あと、連載中断や未掲載について『ハンター×ハンター』が言及されるかもと思ったが、さすがにそれはなかったな。これも言及すると生臭すぎるか。