法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ビートたけしの禁断のスクープ大暴露!!超常現象SP(秘)Xファイル』

12月22日にテレビ朝日系列で放映された超常現象を楽しむ特別番組。すでに本体の『ビートたけしのTVタックル』が政治放言番組と化している現在、断続的に続く超常現象SPだけが古き良き香りを残している。
今年もなかなか楽しめた。特に超常現象肯定派が韮澤編集長を除いて暴走せず、守りに入っているところが大笑い。しょっぱなの心霊動画からして、慎重にフェイクドキュメンタリーの可能性を指摘している。他にも、言質をとられないように断言を避けている。
嘘臭い映像を本物と断言してしまう肯定派が登場してこそ面白い番組なのだが。


もちろん、それでも端々で微妙な言い回しをしてしまっている*1。古くからサメの死体説が有力な「ニューネッシー」に対して、21世紀にもなって首長竜説をとなえたり、髪の毛が伸びるという人形には散髪する前の写真しかなかったり。
ユリ・ゲラーが認めた超能力者というふれこみで登場した読心術師リオー・スシャールも、魔方陣などを駆使して脳内の数字を読み取ったかに見せかけながら、いざ大槻教授が海外で用いている携帯電話番号を当てるよう挑戦された途端、目隠しして紙に書いた番号を読むパフォーマンスに切りかえる。しかも数字を間違えて周囲のイエスノーを聞いて訂正するわ、数字を順番に指差させるわ、最終的に数字一つを間違えて他は当てたでしょうと虚勢をはる始末。
山口敏太郎*2松尾貴史*3が互いのフォローするファン*4からのツッコミがうっとうしいと文句をつけた序盤は、いかにも現代的な様相で面白くはあったが、残念ながら何をツッコミあっていたのか語られず、話は広がらなかった。


そんなこんなでスタジオの肯定派に元気がなかった一方、本気のUFO肯定派として元航空自衛隊空将の佐藤守氏が登場。長い飛行経験を持つ佐藤氏は、他のパイロットがUFOを目撃した証言を引き、実際にそのような書籍も出版している。
実録・自衛隊パイロットたちが遭遇したUFO - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記

 半信半疑でかっての部下たちに体験を聞くと、UFOに遭遇した者が意外に多いことに気がつき、聞き語り風にまとめたものである。

 TVなどで興味本位に騒がれている“UFO”という筋立てではないので、その方に興味がある方には若干物足りなかろうが、24時間日本の空を守っている航空自衛隊パイロットなどの活動振りや、大空の魅力を少しでも感じていただき、真夏の世の夢?を楽しんでいただけたら本望。

半年もたたずに自分もTVに出るとは思っていなかったのだろう。
それでもって、どこかで聞いた名前だと思っていたが、やはり南京事件否定論等で有名なsatoumamoru氏であった。
南京事件について - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記

産経新聞によると、盧溝橋郊外の「中国人民抗日戦争記念館」で、大規模な対日戦争史の展示会が開幕し、日中戦争に関する史料など約800点が展示され,『婦女暴行』や『児童殺害』など,旧日本軍の残虐性を強調した写真も多数展示されているという。

中国外務省の劉建超報道官は、『抗日戦争勝利60周年記念行事を通じて,不正確な歴史認識の国家や人々が,正しい認識や責任ある態度を持つようになる事を望む』と述べたそうだが,この言葉は,まさに中国に当てはまる言葉で,そっくりお返ししたい.やはり北京オリンピックという,国外宣伝の好機を捕らえて,大キャンペーンを張るつもりだった事が良く分かった.

折角だから,史料から,これら日本軍の残虐性を否定する文献を挙げて,反論しておこう.

その前に,産経新聞社に助言しておきたいが,次回から『盧溝橋事件』を解説する場合には、私が先日日記に書いた劉少奇副主席の『中国共産党の自作自演だった』という発言も『参考』として付記してもらいたいと思う.

映画「南京:戦線後方記録映画」 - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記

 昨夜は、チャンネル桜の「南京」(スカパー:ハッピー241)を見た。チャンネル桜代表の水島氏が司会し、東中野亜細亜大教授と冨澤南京学会理事が解説・コメントした。

 放映されたのは、昭和13年、東宝映画文化映画部が、南京陥落直後に現地で撮影したドキュメンタリーで、インターネットでその部分部分が流れていたのだが、約一時間に亘る全記録には、「南京大虐殺で30万人が殺された!」という中国政府の宣伝とは裏腹に、なんとも気抜けするぐらい穏やかで、平和な南京市内の状況が写し出されていた。勿論、中国軍が、日本軍が入場する前に、焦土作戦で民家などを焼き討ちにして逃亡した状況も良く分かる。

  南京城壁を攻撃するシーンは、今流行の<再現ドラマ>だったが、朴訥な兵隊さん達の動きが実に素人っぽい。有名な松井司令官などが場内に入場するシーンは、動画で見るのと写真で見るのは大違い、戦没者の慰霊祭も、実に厳粛でわが軍の規律厳正さが良く現れていた。

 占領後、部隊は直ちに追撃戦に入るから、続々と城門を出て戦地へ出動する。

場内警備で残ったのは、京都と奈良の連隊、約4500名、それに対する南京市民は20〜25万だという。勿論外人も同居している。こんな圧倒的な戦力不足の状況下で30万人もの大量虐殺をしたというのであれば、このようなシーンは絶対に撮影できなかったであろう。正月に爆竹を鳴らして遊ぶ中国人の子供達の表情からも、市内の治安が回復されたことが十分伺える。

 日本軍の占領統治が始まると、多数の中国人が「認可証明書」を受けるために行列するシーンも実に平和で、列に割り込もうとする“強引な”男達を、並んでいる中国人たちが入れまいと小競り合いするシーンなどはリアルでユーモラスであった。「南京大虐殺」が、中国側による虚構の「反日宣伝」であることが、また一つ証明された。

とりあえず、トンデモは別のトンデモと親和性があるという一つの例といえるだろうか。
そういえばUFO肯定派として活躍していたドイツ系カナダ人エルンスト・ツンデルは、実はホロコースト否定論の宣伝としてUFOを用いたとも聞いたことがある。ツンデル氏は、911陰謀論とともに同じ記者から支援されていたという繋がりまである。
ほぼ日刊イトイ新聞 - 翻訳前のアメリカ。

で、この取材をした同じボーリン記者は、
ホロコーストはなかった論者=ネオナチとして
ドイツで裁判にかけられたエルンスト・ツンデルの
支援記事を同じくRENSE.comにかいています。
エルンスト・ツンデルというのは、
昔流行した
ナチス残党のUFO基地が地球の裏側にあって、
北極だか南極だかにその出入口ある!”
と言ってた人。
ネオナチ以前の問題で、
まあ、ただの、アレな人なわけです。
そのアレな人をRENSE.comは積極支援ですよ。

佐藤氏のUFO傾倒も、ただの笑い話として聞き流すのは危険かもしれない。

*1:まあ大槻教授も微妙なところがあるが。

*2:http://twitter.com/bintarou

*3:http://twitter.com/Kitsch_Matsuo

*4:両人はtwitterでつぶやいているので、そこで論争か何かがあったのだと思う。