顔出しかつ実名で、はっきり人食を目撃したという証言。それが放映されたことそのものが衝撃的だった。その証言者が、自分を殺して食うようにと戦友にいうと叱責され、生き残ったのがせめてもの幸いか。
動けない、自決もできない兵士が虐殺されないよう、多量の麻酔薬を注射したという衛生兵も証言する。なかなか死ぬことがなくて石垣を積んで隠し、おそらくミイラのようになって死んだだろう、と。
どれほど悲惨な戦場でも、たいてい一つ二つは救いとなる出来事があるものだが、97%という死亡率ではそれもかなわない。放映時間内に証言された内容は、ひたすら重たかった。