法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

表現者の意図の不明確さをもって作品の政治利用に反発する人物が、トランプ大統領への祝意を示さない表現者を民主主義の否定と主張していた件

「かざな@kosaa_96」氏*1のツイートを見ていると、「政治利用」といった言葉で否定される「政治」には反権力や反政府ばかりがふくまれ、むしろ政治権力は強大になるほど除外されがちということを実感する。


ff外からすみません。トランプ大統領が当選したときに、芸能関係者からは祭典の要請を断られたり、当選を認めないと各方面の人々があからさまに表明していて、アメリカの民主主義も終わったなという感想だったんですよね。民主主義ならば歯を食いしばってでも『民意』を認めるべきなのだと


トランプ大統領の初当選時にアメリカで起きた諸々のキャンセル活動(芸能人のイベント参加拒否など)は、明確に民主主義の否定であったなと、その当時から危ういなと思っていて、それを支持している国民の姿を見失ってはいけないと思ってた。支持者もまた国民であって、その要望は汲まなきゃならん。

 上記のように選挙の当選者への批判は許されないかのように主張していたのだが、反戦的なアニメとして『マクロス7』の熱気バサラという主人公が論じられている*2ところに、作者でなければ政治利用をしてはいけないと主張してきた。


どちらであれ、作品の作者でもないものが、それを政治利用することに関しては否定の立場だなぁ。それが本筋で合っていようと合っていなかろうとも。


その作品からこういうメッセージを受け取ったと表明することと、実際の政治活動に利用することは、分けて考えております。


作者が政治活動に持ち出すことを了承しているかどうかの確認が得られない以上、それを良しとしないという立場です。作品からのメッセージ云々とは別の次元の話です。

 おそらく「かざな@kosaa_96」氏は直近の「オタク」自認の反戦運動を念頭に置いて、作品のメッセージにそっていても作品の表現を引くことを全否定しているようだ。
 しかし先述のように、過去の発言を見れば表現者が実際に拒絶する意図を発する時は民主主義の否定と主張していた。ドナルド・トランプ氏こそ、大統領になる以前から現在まで、表現者の意向も表現のメッセージも無視しつづけてきたというのに。
ストーンズ、エアロスミス、アデルも「No!」トランプ氏にミュージシャンたちが曲の使用禁止を要請|DI:GA ONLINE|ライブ・コンサートチケット先行 DISK GARAGE(ディスクガレージ)

音楽界でも多くのミュージシャンが、「集会で自分たちの曲を使用しないように」と要請し続けている。4日にはザ・ローリング・ストーンズが自分たちの曲「スタート・ミー・アップ」の使用を拒否すると発表した。今回はトランプ氏に「No」を叩きつけた曲を紹介してみたいと思う。


米国ホワイトハウスの公式Xアカウントにおいて、
アニメ「遊☆戯☆王」シリーズの映像が、権利者の許諾なく使用されている投稿が確認されました。
本件については、原作およびアニメ関係者は一切関与しておらず、当該知的財産の使用を許諾した事実もございません。

「かざな@kosaa_96」氏は考えを変えたのだろうか? いや、現在の主張の字面に反して、むしろ表現者の意図を尊重しないところに「かざな@kosaa_96」氏の一貫性がある。


「キャンセル活動」を表現への抗議によるとりさげでなく、表現者自身の判断によるとりさげを指していることも興味深い。
 さすがに「キャンセルカルチャー」という表現を好む人々にも同調されづらいだろうとは思うが。

*1:プロフィールは「携帯ゲームなどぼちぼち。生まれて半世紀過ぎたおばちゃん。最近、ガンダムガンダム言ってます😆腐も嗜んでおります。」とのことで、いわゆる「腐女子」と表現される女性を自認している。

*2:作品自体も以前に紹介したように、戦闘描写の興奮で戦争忌避のメッセージが失われがちな問題をもたない珍しさがある。 どのような反戦描写を入れたとしても、戦闘によって課題が解決する構造のアニメであれば、戦争賛美として解釈されうる - 法華狼の日記