プリキュアになりたいという妖精ポチタンのため、ジェットが可愛い服を作ってやった。それを見た明智と小林は、そうしたグッズを売って探偵事務所の客も集めようと思いつく。
かつて発明に必要なのは機能だけだと思っていたジェット。しかし老婆妖精シニアンが可愛い発明で人気を集めていたのを見て、その大切さを知ったという。愛用のゴーグルはシニアンから譲られたものだった。
そして事務所の二階を改装しようとしたが、ジェットのゴーグルが行方不明になってしまった……
演出は小川孝治で、アクションは充実。強敵に対するキュアアンサーとキュアミスティックの、名探偵キャラらしい頭をつかった作戦をきちんと映像で見せられていた。
脚本は今作初参加の成田良美。プリティホリック誕生のイベントを、今作の謎解きフォーマットに乗せて提示する。サブキャラクターをほりさげる各話完結のドラマと販促イベントを両立させ、フォーマットにも収めている職人芸的なストーリーではあった。
しかし推理アニメとして見ると、あまりにも推理が根拠薄弱で納得しづらい。改装しにきた仕事人の誰がニジーの変装なのかという問いで、主人公が真相に気づく直前に周囲と違う反応をしたという、いかにも怪しいと感じさせつつ、そのような反応は犯人でなくてもありうるくらいの違和感なので、意外性がないのに納得感もない。普通なら異変と気づかないことに驚いたのなら犯人だけが異変と知っている根拠になるが、異変に驚かなかっただけならば単に感情が表に出にくい性格という可能性を考えるべきだろう。
その反応が、ポチタンがしゃべったことに驚かなかったという、普通なら本筋に関係のないファンタジー部分として今後の謎解きと整合性をたもちにくそうなところも困惑する。いや、もし今後も同じように少女が変身して小さな妖精がいる世界を前提とした謎解きをつづけるのなら、それはそれで特殊条件ミステリとして感心するだろうが……*1
ふと思ったが、同じようにポチタンの存在を推理に組みこむにしても、逆にニジーが変装している人物だけがポチタンから逃げるような行動をしたという手がかりにしてはどうだったろうか。ポチタンをヌイグルミと思っているならポチタンの視線を気にしたりしない、ポチタンの視界から隠れるような不自然な動きをしたのはポチタンが妖精と知っていたからだ、とすれば……
*1:同じニチアサ作品では、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』の推理が地味に伏線が効きつつ、一般的な特撮ドラマであれば省力と思わせる描写を伏線として活用しており、感心したことを思い出した。