小林みくるの学校に転校した明智あんな。クラスでは小林の隣の席になり、探偵としてクラスメイトに名刺を配ってまわる。校舎が広くて教室の位置関係がわかりにくく移動が大変だが、小林が手描きの地図を書いてくれた。
しかし移動していたふたりは、なぜか体育館にたどりつく。それはゴウエモンが校舎を迷宮化したためだった。ひとつの場所で謎を解くたびに、別の場所に移動させられるふたり。それはゴウエモンの作戦だったが……
今作で初めてシリーズ構成ではない、佐多賢人による脚本。『名探偵コナン』の脚本を手がけたこともあるらしいが、東映アニメーションには初参加らしい。
未来から来た明智が学校に入れた説明は台詞で終わらせるくらい転校イベントは早々にすませて、本筋のリアル脱出ゲームを思わせる謎解きが展開される。30分枠で終わらせるため謎のひとつひとつはクイズ形式ですぐに答えが出され、後半はショートカットして謎を解かせない。
しかし扉を選ばせる最後の謎解きはけっこう出来が良く、敵が現れる前の日常にしっかり伏線がはられていて、感心させられた。テレポートのようなフィクションならではの移動方法もかかわってきているところが特殊条件ミステリのよう。アニメのような視覚情報でのみ解決できる謎解きでもある。
ただ、主人公ふたりが謎を解いて羽根が舞う描写がBパートなかばに用意され、CM中に視聴者が考えるフォーマットにそっていなかったのがもったいない。最後の最後に謎を解くため、CMが番組終了間際になってしまうのを嫌ったためか。地図に線を引いた瞬間に羽根が舞う演出にすれば、ちょうどいい歯ごたえの謎解きになったと思うのだが。
ゴウエモンがなかなかの快男子なところも印象的。
後輩の森亜の面倒見がいいだけではない。いくらでもプリキュアに勝利できる瞬間があったし、マコトジュエルも先に見つけられていたのに、自分が提示した謎が解かれれば負けを認める。
いわゆる脳筋な外見のわりに、時間制限つきの謎をしかけて、妖精についてさぐろうとしていた策略もいい。妖精についてはわからなかったとしつつ、プリキュアのアイテムの使用法を確認できたりはしていた。