法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『世界まる見え!テレビ特捜部』アブナイ人SP

ボーダーセキュリティーは米国版だが、今回はけっこう通常より判断がゆるい。大量にもっていた電子タバコのカプセルのひとつで溶液に大麻が入っていた女性を、他に大麻が検出されなかったから申告どおりミスだろうと見逃したりする。
予約すると渋滞を回避できるネクサス専用道路の検問でも、勝手に使用した老人とはげしくやりあうが、多額の罰金を提示して老人がしおらしくなったら今回だけはと許す。


英国からは刑務所で資格をとらせて再犯をふせぐためのレストランを紹介。すべてを統括するひとりだけがカタギで、他はウェイターもシェフもすべて囚人。
たった一度のミスも許されないため、レシートに冗談で暴言を書いた青年はすぐクビになった。こっそり商品のファンタで喉をうるおした少年は若いからと謹慎ですまされたが、別の囚人とケンカした問題でやはりクビに。
しかしミシュランシェフをまねいた特別なパーティーは成功し、そこで認められた模範囚はそのシェフの店*1で出所後に就職することに。
番組で紹介されたハイダウン刑務所以外にも英国では同様の試みが複数あるようで、さらに検索するとイタリアでも同様の試みがされているようだ。
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最後は事故で手足を切断したフィリップ・クロワゾンという男性の、5つの大陸間を泳いでわたるという2012年の挑戦を紹介。
すでに英国とフランスのあいだにあるドーバー海峡を四肢切断者として初めて泳ぎきった経験があり、各地の島などにわたって現地人と交流しながら挑戦する。
現地の漁師とともに泳いだり、他に手足がない少年を勇気づけたり、特殊な足ヒレをヒザにつけて泳いだり、興味深い光景の多いドキュメンタリではあった。
しかし挑戦する舞台が複数あるのに、番組の紹介時間は通常どおりなので、ダイジェスト感がひどい。最初の挑戦は良かったが、新たな挑戦になるほど短い説明ですまされてしまう。
おそらくダイジェストではない本来のドキュメンタリを視聴してこそ真価が理解できるタイプの冒険なのだろう。

*1:ここだろうか。 guide.michelin.com