法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』眠って発電!のび太電力/きもだめしめがね

「眠って発電!のび太電力」は、いつものように寝坊したのび太だが、今日が誕生日と気づかされて、生まれ変わったように勉強へ向かう。しかしドラえもんが見にいくと、すでに昼寝していて……
伊藤公志脚本、佐野隆史コンテによるアニメオリジナルストーリー。のび太が成長する物語かと思いきや、昼寝で発電するアニメオリジナル秘密道具を活用するため、ひたすら昼寝がつづけられる。
社会のインフラを秘密道具で再現して風刺するパターンを思わせるが、のび太を祝う物語として後味よくしようとしたためか、課題に直面したり社会を予想外に動かす展開にならなかった。
いつものように商売にしようとして、電気なら家にあるから不要と友人に断られるところまでは期待できた。そこから売電の難しさや電力需要を風刺する展開にすれば、アニメオリジナルストーリーの水道風刺エピソードのようにもできただろう*1
しかし停電というただの偶然から名もなき町の人々に求められ、それに夜まで延々とこたえるだけで話が終わってしまった。カーボンニュートラルドラえもんが説明しても、そもそも昼寝がなぜ発電にむすびつくのかダジャレ的な説明すらないので、ただ言及しただけでしかない。


「きもだめしめがね」は、2018年の再放送。この日のもうひとつのエピソードは2020年に再放送されている*2
hokke-ookami.hatenablog.com
あらためて視聴すると作画こそ良いものの、秘密道具で改変された情景の妖怪に一貫性がないことが気にかかる。なんらかのテーマを設定して、それにそった妖怪を登場させたほうが状況にのめりこむように恐怖を感じやすいのではないだろうか。あまりにジャンルが異なる妖怪が出てくると、後づけで改変された光景という雰囲気が出てしまう。

*1:話数単位ベストテンでも肯定的に言及した。 hokke-ookami.hatenablog.com

*2:hokke-ookami.hatenablog.com