「いきものおりがみ」は2018年の再放送。先週にひきつづき新作が後半にまわされたが、のび太の手先の器用さが新作までに向上したと解釈できることが楽しい。
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改めて見ると、折り紙の描写がきちんとしていることに感心。アニメーターが実際に折るか、そうでなくても資料映像を見て作画していることがうかがえる。
「ぼうけんパラシュート」は、風にふかれて飛んできたビニールをつかって、のび太がオモチャのパラシュートをつくる。しずちゃんもさそって野外で遊ぶことにしたが……
低年齢向けの原作を、2005年以降で初アニメ化。寺田和男コンテ、田中薫作画監督。子供自身が手作りした遊びを、定番の秘密道具で助けるだけの珍しいエピソード。
構成としては原作に忠実で、のび太が父に教えてもらったパラシュートを手作りしたり*1、イカ飛行機を折ったりする作画がていねいで、良い意味で教育番組のようだった。現実の作業をアニメーションで再現した映像は、それだけで見ごたえがある。
原作では高く飛んで最後に着地する競争だけだが*2、今回は山地へ行ってキャンプをしているジャイアンとスネ夫が合流する流れ。競争を楽しんだ後、縮小したままキャンプ料理を楽しむ。
アニメオリジナル描写も気楽なアレンジだけなことが珍しい。新型コロナ禍でストレスをためている子供のため、レジャーを疑似的に楽しんでもらうためのアニメ化かもしれないと思った。
*1:ただ、原作と違って中央に小さな穴を開けないのは謎。空気の抜け穴がないとパラシュートがうまく開かなかったり、空気の流れが乱れたりして、あまり良くないはず。たまたまアニメ化される少し前にこちらのブログで再現されているが、原作を参照しているのできちんと穴を開けている。毛糸はからまりやすくて良くないという情報も興味深い。 87mama.hatenablog.com
*2:のび太が意図せず風船にひっかかって最後に着地するギミックは原作どおりだが、今回のアニメ化ではのび太が先に降りたことを他のメンバーが目撃している。早々に飛び降りて誰も見てなかったため最も高くから降りたとかんちがいされる原作とは、ニュアンスが変わっている。