推理力減退症候群を疑われる杉下は、AIを使った映像偽造技術「ディープフェイク」について語る。それが公安をまきこむ殺人事件につかわれたというのだが……
「テレビ朝日開局60周年記念 最終回スペシャル」と題していたが、良くも悪くもいつもの最終回2時間SP。
若くして特任准教授となったAI研究開発者という設定に、いやおうなく東京大学から懲戒解雇された人物を思い出す。スピード感のある時事ネタではある。
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しかし映像を偽造する技術があった研究者が、そのまま性交現場や痴話喧嘩を偽造していたというのが真相で、なおかつ殺人の真犯人だったことには落胆した。
AI技術による偽造は同等以上のAI技術でなければ見破ることができないという特殊条件ミステリ*1になるかと少し期待したが、何のひねりもなかった。
亀山薫や神戸尊を始めとした過去のレギュラーが台詞で言及されたりと、シリーズファンへの目配せは多かったものの、それが本筋と深く結びつくわけでもない。
特命係の新たな居場所が用意され、次シーズンへの準備はすませられたが、花の里にかわる魅力は感じられなかった。ちょっと開店にたちあったくらいで、女主人のキャラクターも茶目っ気があることくらいしかわからない。
これならまだ前々回*2に再登場したゲイバーのほうが刺激的だろうし、現在なら酒をくみかわすより喫茶店でも良いのではないかと思うのだが……