法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』第12話 八高超人墜落事件

ソビエト連邦の超人が傷ついた姿で日本に落下した。どうやら米日による攻撃らしい。それが反体制運動をおこなっていた高校生を怒らせる。
一方、人吉は怪剣クロードの正体をつきとめるが、星野と戦うことに……


登別研究所を思わせる人体実験と、時代はずれるがミグ亡命事件の合わせ技か。
古臭い漫画をつかった仮面ヒーローネタはなかなか面白かったし、それでクロードの正体が人吉だと星野が思いこむまではわかる。人吉が本心からクロードと戦っている描写もあったが、これまでにタイムトラベルも描かれていたし、別時間の人吉という可能性も残っていた。未来時空の人吉と言動が似ているところもある。
しかしいくら心が変容したからといって、クロードを守るため星野が人吉と戦う展開は、ついていきにくい。ストーリーの都合でキャラクターを動かしていることがあからさまだ。人吉が巨大ロボットに乗った状態なので気づかなかったのかと最初は思ったが、ロボットのスピーカーで人吉が語りかけても拒絶してしまう。いっそスピーカーが戦闘で壊れたりしていれば、やはり御都合主義ではあるが、まだ納得できたかも。
もしくは、本人の言葉を聞いても星野が考えを変えられない心情を説得的に描写すれば、現実の人吉より理想の人吉を優先する心情がぐっと立ちあがったろう。それにしてはカメラが星野をつきはなしすぎている。