法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『メカクシティアクターズ』act 01 人造エネミー

ニコニコ動画のアマチュア発コンテンツ『カゲロウプロジェクト』の名前は聞いたことがあるが、どっぷり世界観につからないと楽しみどころがわかりにくいという評判だけを知っている。
ただ、とある1日のとある街で起きた事件を多角的に描くという内容を小耳にはさんで、恩田陸『ドミノ』みたいな作品なのかな?と思った。


まず初回を見た感想としては、とりあえず事件が早々に始まって、それなりに多くの出会いが描かれて、一応は画面を飽きずに見つづけることができた。
しかしクライマックスの囮作戦の映像描写が良くない。テンポ良くカットを割ってごまかすべきところ、目的の場所まで走るカットをしっかり入れたため、緊張感が完全にとぎれてしまった。それを見逃す立てこもり犯も、書き割りのように見えてしまう。


あと全体の印象として、作品世界の技術レベルがよくわからない。てっきり「電脳少女・エネ」は誰かが人工知能を演じているアバターで、事件に巻きこまれることで主人公と意図せず出会ってしまう展開かと思いきや、そうではないらしい。
かといって、主人公の周辺以外に大きな技術的な革新も見当たらない。徐々に設定が開示されて見晴らしがよくなっていくことを楽しむべき作品、ということなのだろうか。