番組フォーマットが少し変更。前半終了後にOPが入り、次回予告からCMをはさまず『クレヨンしんちゃん』の冒頭説明へ移行する。
物語は前後半ともにバルーン形状の秘密道具が登場。
「のび太エネルギーの使い方」は、人間のエネルギー出力を調節する秘密道具「エネルギーバルブ」が登場。見おぼえのある秘密道具だが、インターネット検索しても情報が出てこないので、アニメオリジナルなのだろうか。
エネルギーを一気に放出すれば疲労も早いという機能から、見事にクライマックスで一撃に全てをかける緊張感が生まれ、さらに結末のどんでん返しへつなげる。『あしたのジョー』のように真っ白に燃えつきるパロディまであり。
そのアクション映像としての意外な面白さを、よく動く作画と緊張感ある演出が支えていた。軽いしっぺ返しがありつつも後味が悪くなくて、好みな回。
「はなバルーンで大空に」は原作と印象が大きく違う。物語の流れそのものが異なるわけではないが、バルーンを作る苦労にポイントを置いているため、原作でポイントとなる鼻提灯のようなビジュアルが印象に残らない。
また、原作では秘密道具のさまざまな使用法が思いつきのように登場するのだが、今回のアニメ化ではジャイアン達から逃げるためという物語の流れにそうよう改変されている。物語をきちんと構成するという意味では良改変なはずなのだが、原作独特のナンセンスな味わいが消えてしまって痛し痒し。
